Yuta Okadaの随想録

本州最西端の地からエキュメノポリス、東京へ

No.2 読了 『ヨーロッパの不思議な街』

今回読んだ本は『ヨーロッパの不思議な町』

 

ヨーロッパの不思議な町 (ちくま文庫)

ヨーロッパの不思議な町 (ちくま文庫)

 

 

著者の巌谷國士さんは東大を卒業後、仏文学者・評論家・エッセイストとして活動しているんだとか…(なんせ20年前の本なので情報が古い)


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地理の勉強の合間に紀行文を読みたいということで、地元の趣のある古書店(ひかり書店)を訪れた時に出会った。

 

まず、何よりも感動したのは

「著者の訪れた時期がソ連の解体、そして東欧の民主化の前」

ということ

 

市場経済に移行し、都市開発の進んでしまった現在では味わい難い東欧の町の風情を感じることが出来た。まるで、もう存在しない幻の国、文明を見ているかのようだった。


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著者の職業柄か、後半の西欧の都市あたりから美術的考察が増えてきて少し読みにくかった。しかし、多彩な語をもって表現される町の描写には目を見張るものがある。

 

取り上げられた町の半分は、自分がまだ見たことのない、知らない町であったため、自分の想像力に任せて読むことになった()

 

この本を読むことで自分の「旅への情熱」が一層掻き立てられ、モチベーションとなったことは確か(受験勉強のモチベーションとは言っていない)

 

独りプラハの西に沈む太陽を眺めながら自分の胸を締めつけ、涙を流したい。

 

とおもうおかゆであった…